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中古マンション価格は上昇局面終了か。

不動産市況

中野 治

筆者 中野 治

宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー®️・古家再生投資プランナー®️・一級建物アドバイザー
20年以上の経験を活かし、住宅購入や不動産、資産運用、ライフプランに関するアドバイスを提供。初めての不動産売却や物件購入、借り換えを検討中の方に寄り添った提案が得意。セミナーやブログを通じて、不動産や資産形成に関する情報を発信中。

相場の転換点で、本質を見極める視点

7月下旬から8月にかけて、不動産市場では少し気になるニュースが続きました。

7月23日、東京カンテイは東京23区の中古マンション価格(70㎡換算)が26か月ぶりに前月比マイナスへ転じたと発表しました。続いて8月3日付の日本経済新聞では、「東京23区の中古マンション価格、上昇局面終了か 賃料も横ばいに」と報じられ、価格だけでなく賃貸市場にも変化の兆しが見え始めていることが紹介されています。

さらにBloombergでは、東京の家賃上昇とジェントリフィケーションを取り上げ、都心部から周辺エリアへ住宅需要が広がる構造変化について分析しています。

こうした報道を見ると、「いよいよ不動産価格は下がるのではないか」と考える方も多いでしょう。

しかし、現場で売買をお手伝いしている立場からすると、今回の統計は突然現れた変化というよりも、年始頃から感じていた市場の空気が、ようやく数字として表れてきたという印象。

お問い合わせ件数は現在も堅調です。一方で、以前のように内見後すぐ購入を決断するケースは減り、複数の物件を比較しながら慎重に判断する方が増えています。売主側でも市場の反応を見ながら価格を見直すケースが少しずつ目立つようになりました。

需要が弱くなったというより、「この価格なら買いたい」「この物件なら購入したい」という選別が強くなったといえます。

とはいえ「東京の不動産価格が大きく下落する」と結論づけるのは時期尚早。

建築資材や設備機器、人件費、物流コストは依然として高い水準が続いています。新築マンション価格も高止まりしており、そのことが中古市場の価格を一定程度支える要因になっています。

「価格調整局面」というより、より「選別が進む時代」になったわけです。

駅から近く、管理状態が良く、修繕計画がしっかりしているマンション。生活利便性が高く、将来も安定した需要が見込まれるエリア。こうした競争力のある物件は、今後も価格を維持し、条件によっては上昇する可能性があります。

一方で、管理状態や立地、流通性、内装などに課題を抱える物件は、買い手からこれまで以上に厳しく評価されるようになります。

もう一つ注目したいのが、直近よく耳にする「東高西低」というキーワードです。

従来は世田谷区や杉並区など東京西部の住宅地に人気が集まりましたが、現在は都心へのアクセスや再開発、生活利便性を背景に、台東区・墨田区・江東区など城東エリアへの評価が高まっています。

さらに、その流れは足立区、葛飾区、江戸川区へも少しずつ広がる可能性があります。もちろん区名だけで判断することはできません。同じ区内でも駅や周辺環境によって将来性は大きく異なります。しかし、都心部との価格差や賃貸需要を考えると、今後注目すべきエリアであることは間違いありません。

また、金利動向も見逃せません。

直近では日米による為替介入が行われ、円安是正への姿勢が強く示されました。円安の背景にある日米の金利差を考えれば、日本銀行には追加利上げへの期待と圧力が高まっています。

住宅ローン金利が急激に上昇する局面ではありませんが、超低金利を前提とした時代から、金利のある世界へ移行していくことは意識しなければいけません。

そうなれば、住宅購入でも収益不動産でも、「借りられる金額」より、「無理なく返済できる金額」を重視する時代になります。その意味で物件によっては価格調整がはいる局面もあるでしょう。つまり、

どのような需要に支えられているのか。

なぜ、その街で選ばれているのか。

5年後、10年後も価値を維持できる物件なのか。

そうした視点で物件を分析する力が、これまで以上に重要になってきます。

統計は市場の変化を教えてくれます。しかし、現場では数字に表れる少し前から変化が始まっています。

私たち(ReGo)も、日々の売買や賃貸の現場で感じる空気と、公表されるデータの両方を見比べながら、お客様一人ひとりに最適なご提案しています。

これからの市場で求められるのは、時代の流れを読む力、物件を見極める選別眼、そして街を読み解く分析力です。

収益不動産についても、城東エリアに加え、足立区・葛飾区・江戸川区では今後の動きに注目しています。

ご興味のある方には、一般公開前の情報も含め、ご希望に応じた物件情報をご案内しております。お気軽にお問い合わせください。

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